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「どうする家康」おんな城主瀬名、望月千代と直接対決!?第20回放送「岡崎クーデター」振り返り:4ページ目
解ってますか?「笑顔にする」と「嘲笑される」の違い
……天正六年武田四郎勝頼は志きりに遠三両州を侵掠せんとして志ばゝゞ勢を出せば。浜松よりも武田がかゝへたる駿州田中の城をせめたまはんとて彌生の頃御出馬あり。井伊萬千代直政ことし十八歳初陣なりしが。真先かけて手勢を下知する挙動。天晴敵味方の耳目を驚かす。其外小山の城責。国安川横須賀等の戦いつはつべしとも見えざる處に。……
※『東照宮御實紀』巻三 天正六年-同七年「天正六年勝頼侵遠参」
今回の謀叛鎮圧に大活躍?した井伊虎松(演:板垣李光人)。『徳川実紀』によると彼の初陣は天正6年(1578年)ですから、今回の活動はノーカンとなります。
それはそうと、前にさんざん家康を罵倒しておきながら、どういう風の吹き回しか家康に仕官を願い出た虎松(井伊直政、万千代)。
理由を聞いたところ「民が笑顔でいるから」だとか。大抵どこの御殿様も怖いのに、家康の話をする時はみんな笑顔になる……いやいや、バカにしているのが判りませんか?
家康がみんなの幸せを考えて政治を行い、その結果として民が笑顔になる(民を笑顔にする)のではありません。家康があまりに弱くて情けないから、民に嘲笑されているのです。
「笑われたらアカン。笑わせて差し上げるんや」そんな噺家さんの言葉を思い出します。
親しみやすいと言えば聞こえはいいものの、とりあえず平和な令和の現代ならばいざ知らず、弱い大将なんて侮られて攻め込まれるだけではないでしょうか。
(もっとも、この21世紀でも「相手が弱そう、すぐ征服できそうだから」という動機で侵略戦争を起こす国家は残念ながら存在します)
本作における登場人物は何だかんだと言いながら、理由もわからずみんな家康が大好きになっていく。
ドキドキお風呂回みたいな時間を少し削ってでも、家康がみんなから愛される理由を描写して欲しいと思っています。
あと、余談ながら虎松は徳川家臣団について「変ちくりんなのばっかり」などとほざいていますが、家康がこれを受け流したのはいただけません。
平手で張り飛ばし「わしのために命懸けで奉公してくれている者たちに対して、いかな童の戯言とて聞き捨てならぬ!」くらいは言って欲しいものです。
それと、井伊家の家格が他家に劣るとは言いませんが、譜代の家臣たちを嘲り笑えるほどやんごとなきお方でしたっけ?
「もう少し由緒ある家臣がいた方がいいでしょう?井伊家のおいらとか。」一人称おいらって、仮にも武士なんだから……別に自由ですけど、興醒めは否めません。
徳川家中で一番胡散臭いのが君だよ、と言わなかったあなたは大人ですね。
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