
古代人もやっぱりウナギ好き!古代の日本人は何をどう食べていた?木簡や古文書から読み解く当時の食文化【前編】
古代人は「何を」食べていたか
古代の人々が「何を」食べたかを知るための手がかりは、意外と多くあります。今回は古代人の食事についての研究成果を前編・後編に分けて解説します。
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平安時代の『延喜式』は、律令の施行細則であるだけに、諸国から「税」としてどんな食材が運ばれたかを細かく記しています。
また、奈良時代の『万葉集』には「石麻呂に我物申す夏痩せに良しといふものぞ鰻捕り食せ」と、ウナギが既に夏の栄養源とされていたことが分かる歌などがあります。
さらに、遺跡からは獣や魚の骨、貝殻なども出土しています。食材については、現代とさほど変わりがないものを食べていたのです。
しかし、使われていた食材は検討がついても、それらを「どう」食べたかははっきりしません。
例えばアワビは、国家祭祀で神の食事として重んじられていたらしく『延喜式』でも「鮨あわびわたつけあわびながあわび蝮」「腸潰蝮」「長」など様々な加工法や形状が記されていますが、実際の姿は謎が多いです。