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気になりつつスルーしてた…冷奴の「奴」ってどういう意味?冷奴の呼び方の由来について紹介:2ページ目
冷奴という名前の由来って?
もともと「奴」という漢字は、古代では「奴婢(ぬひ)」(律令制度の賤民のことで、男子を「奴」と呼び女子を「婢」と呼んでいた)や「奴隷(どれい)」などに使われていたように、身分の卑しい者を表すものでした。現代でも、「奴(やつ)がやってきたぞ」みたいに第三者のことを指して言われますが、あまりいい意味で使われているとは言えませんよね。
この「奴(やっこ)」の語源は、奴婢の男子のことを指していた「家つ子」にあります。それがどうして、豆腐に使われるようになったのでしょう。豆腐が安くて手に入り易い庶民の食材だったからでしょうか? いえいえ決してそうではないのです。
「奴」は、「エー、奴さん どちらへ行く?」といった端唄に合わせて踊る、日本舞踊やお座敷の定番とも言われている演目「奴さん」にも登場する武家の使用人です。江戸時代では、このような武家に奉公する身分の低い者のことを「奴」と呼んでいました。奴たちの仕事は、武士が出かけるときの荷物持ちをしたり雑用をこなしたり、「槍持ち奴」として、大名行列の先頭に槍を持って歩いたりすることでした。
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