庶民は生活苦で富豪を襲撃!悪天候・自然災害が重なり大飢饉、江戸時代に起きた「天明の打ちこわし」とは?
さまざまな物の値段が上がるなか、特に食品の値上げは日々の生活に直接影響を与えますよね。実は、江戸時代にも米の値段が上がったことがきっかけとなり、人々が特に苦しんだ時期がありました。
そのときに発生したのが今回ご紹介する「天明の打ちこわし」です。「天明の打ちこわし」が起きた背景やその後の社会への影響などを紹介します。
悪天候、自然災害が重なり、大飢饉へ
江戸時代には、「江戸三大飢饉(ききん)」と呼ばれる飢饉が発生しました。天明の大飢饉、享保の大飢饉、そして天保の大飢饉の3つです。今回ご紹介する「天明の打ちこわし」は、天明の大飢饉がきっかけとなり発生しました。
天明の大飢饉は三大飢饉のなかでも最大の被害となり、全国規模で影響を受けたとされています。
江戸時代、餓死者放置は当たり前!?人肉をも食べた恐ろしい飢饉の真実【その1】
みんな大好き江戸時代。確かに良いところを挙げればキリがないほどの魅力的な時代だったことは確かですが、ひとたび裏を返せば黒歴史もたくさん・・・。今回はそんな江戸時代の闇、「飢饉」の歴史をクローズアップし…
そもそも、天明の大飢饉はさまざまなことがきっかけで発生しました。天明2年(1782年)から続いた悪天候により、農作物が育たなかったり、米が獲れなかったりしました。
また、天明3年(1783年)には山の噴火が起こり、火山灰で農地が埋まってしまいました。ひどい飢饉が発生します。追い打ちをかけるように、赤痢のような疫病も流行ったと言われています。
どんどん米の値段が上がる
飢饉に加え、米屋が出し惜しみをして値段をつりあげるなどし、米の値段がどんどん上がっていき、庶民が米を手に入れにくくなります。ま
た、当時の老中・田沼意次も財政維持を優先的に進めたり、藩も自分たちの分を守るために「津留(つどめ)」という物資を流出させない策をとったりと、政治面の影響もありました。
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