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着物の「袖」は日本人にとって相手への気持ちを示す大切な場所だった:2ページ目
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「袖にする」という言葉の語源
また、同じ「袖」を使った日本語として、「袖にする」という言葉があります。「相手との関係を切る、冷たくあしらう、無視する」などといった意味ですが、その語源は、着物の袖に手を突っ込んだまま相手の話を聞くという冷淡な態度からきたとも、袖を振って相手を追い払う仕草から来たともいわれています。
日本では古くから、袖には魂が宿るとされてきました。東京大学出版会の『王朝語辞典』によると、「袖を振ることは相手の魂をひきよせるしぐさだとの見方もある」としています。
現代のように言葉で愛をストレートに表現することが難しかった時代、男女ともに袖を振ることで、相手の心を自分に引き付けたり引き離したりしようとしたのでしょう。
確かに、相手の好意を婉曲に断る方法として、袖振りは有効な手段だったのかもしれませんね。
参考:NIKKEI STYLE
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