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意外とたくさん!図星、的確、目的…何げなく使っている「弓矢」に由来する言葉を紹介:2ページ目
図星(ずぼし)
的のド真ん中に描かれた丸部分(星)を言い、弓射はここをに当てるよう狙う(図る)ことから、物事の核心や急所を指します。
何かズバッと言い当てられ、うろたえる相手に対して「その顔……さては図星だな?」などと使います。
的確(てきかく)
確かに矢を的に射当てられる状態や実力、転じて物事が正しく、確かなことを言います。
最近では同じ音で「適確」という字があてられることもありますが、意味は同じでも、弓矢から少し離れてしまいますね。
手薬煉(てぐすね)
「あいつら、手薬煉引いて待ってやがるぜ……」
なんて皆さんは使わないと思いますが、特に好戦的な意味合いで準備を整えておくことを「手薬煉を引く」と言います。
薬煉(くすね)とは弓の弦を補強するために塗る練り薬で、あまり持続性がないらしく使用する直前に塗ることから、戦いの準備をする様子を言うようになりました。
ちなみに、弦に薬を塗る時、手の形が「泥棒鍵(人差し指を鍵状に曲げる。盗みのジェスチャー)」になることから「くすねる」もここから来ているそうです。
筈(はず)
「そんな筈はないのですが……」
「彼なら、きっと来てくれる筈です」
何か当てがある時、よく使うこの言葉。
この筈とは、矢の末端に刻まれた細い溝を指し、ここに弓の弦を固定することで、弦が外れず、矢が確実に飛ぶようにしたものです。
弓を射る時、弦が矢の筈にかかっていることを前提とするため、転じて「当て込むに足りる根拠があること」を言うようになりました。
そして弦をしっかり筈にかける所作を「手筈を整える」と言います。
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