- No.194一番槍、抜け駆け などなど…現代でも使われている”武士の文化”に由来する言葉をご紹介
- No.193かつては”幻の豆”と呼ばれていた山形名物「だだちゃ豆」はなぜ ”だだちゃ” と呼ぶの?
- No.192万年筆の‟万年”っていったい何なの? 万年筆が日本で使われるようになるまで
「侍(さむらい)」と「武士」ってどう違うの?それぞれの語源から違いについて紹介:3ページ目
まとめ
現代では侍も武士もほとんど同じ意味で使われていますが、それぞれの語源に基づくニュアンスは、おおむね以下のようになります。
【侍】貴人に仕える職能者で、必ずしも武人ではない
【武士】武をもって生きる者で、必ずしも仕官していない
17世紀初頭に出版された『日葡辞書(日本語⇔ポルトガル語)』では、BushiやMononofuには「武人、軍人」的な訳語が当てられている一方で、Saburai(さぶらい)には「貴人」などと訳されており、かつて侍は武士の中でも特別な、高貴な存在と認識されていたことがうかがわれます。
日本の中世~近世史を象徴する「武士」ですが、その原形は大切な者に仕える「侍」であり、武をもって大切な者を守り続けてきた矜持が、これらの言葉に秘められています。
バックナンバー
- No.194一番槍、抜け駆け などなど…現代でも使われている”武士の文化”に由来する言葉をご紹介
- No.193かつては”幻の豆”と呼ばれていた山形名物「だだちゃ豆」はなぜ ”だだちゃ” と呼ぶの?
- No.192万年筆の‟万年”っていったい何なの? 万年筆が日本で使われるようになるまで
- No.191もともとは「やよす」?東京の「八重洲」の地名は外国人の名前に由来していた。その名称の変遷を紐解く
- No.190筋子とイクラの違い?ご飯食べるのになぜ「お茶碗」?知ってるようで知らない和の食材【その3】