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これぞシンプルライフ!繰り返す火事で江戸時代の庶民は超ミニマリストだった?
物が増えると片付けるのも億劫になり、「アレが見つからないんだけど!」ということもしばしば。出かける直前に、この事態になったらストレスも溜まる一方ですよね。これを解決するのは、物を減らすか、片付け上手になるかの2択です、きっと。そうはいっても、愛着のあるものを簡単に捨てられないし、まだ使えるんじゃないかと思ってしまうもの。片付けだって、この歳になって急に上達するんだったら苦労しないわという声もちらほら聞こえてきそうです。
まぁそういった声はさておいて、江戸時代の人には、「アレが見つからない!」というストレスがほとんどなかったと考えられます。なんでだと思いますか?それは、火事がとてつもなく多かったことが原因なのです。空気が乾燥して風も強い冬の年末~2月に、江戸の大火は集中していました。もちろん、ほかの季節にも火事は多く、一年中火事ばかり。
江戸時代にそんなに火事が多かったのは、木造であったことと、江戸が密集地だったからが原因としてあげられています。江戸で最も大きな火事は、明暦3年(1657年)1月18日午後2時から2日間にわたって燃え続けたという「明暦の大火」です。2日間燃え続けたというから、相当火は広がったことは容易に想像できますが、実際に歌舞伎の中村座や湯島天神、遊郭の吉原など至るところが燃えて、死者10万人以上だったとか。この明暦の大火で亡くなった人々を供養するために作られたのが、墨田区にある回向院なのです。
そんなこんなで、いつ火事があってもすぐに逃げられるよう、江戸時代の人々は荷物を最小限にしていたんですね。火事のときの身支度は、鍋、釜、茶碗くらいと、本当にシンプル。だから、火事になっても、あれも持っていかなくちゃこれも持っていかなくちゃと慌てることなく、それこそ風呂敷ひとつ分の荷物を持っていけば、十分だったのです。大した家財道具もなく、家もマイホームではないから、そんなにモノに執着することもなかったのでしょう。だから、あれとこれ、どっちにしようと迷うこともなければ、あれが見つからないというストレスもなかったのです。
火事がそんなに何度もあったら、私だったら心が折れてしまいそうですが、江戸時代の人々はそんなことを言ってもいられなかったのでしょう。そもそも「心が折れる」なんてネガティブワードは、なかったですものね。我慢強いことを自慢するために、冬でも足袋を履かない人がいるほどですから。おそるべし、江戸時代!
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