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スチログラフィック・ペンは、もともと「針先和泉筆」と呼ばれていましたが、丸善ではこの新式筆の販売にあたり、「万年筆」と名付けました。それ以前には「吐墨筆」「自潤筆」などとも呼ばれていたようです。
万年筆の呼称のいわれには、多くの説があるようです。
例えば、丸善の輸入担当者の名前が、金沢万吉だったため、「万さん筆」と呼ばれていたものが、転訛して「万年筆」になったというもの。
或いは、万年筆の販売に力を尽くした金沢井吉という人の店の名から来たものだとするもの。そして、明治時代の作家・内田魯庵は、万年も長持ちするから名付けられた、としています。
1885(明治18)年の「横浜毎日新聞」に、「日本橋本石町の時計商、大野徳三郎、初めて万年筆と名付ける」という記事もあるようです。「万年筆」という呼称は、ファウンテン・ペンの輸入以前から使われていたことになります。
参考
- 丸善出版Webサイト「丸善百年史 日本の近代化のあゆみと共に」
- 日本筆記具工業会Webサイト「万年筆の歴史」
- 渡辺順司『 』(2006 丸善プラネット株式会社)
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