- No.194一番槍、抜け駆け などなど…現代でも使われている”武士の文化”に由来する言葉をご紹介
- No.193かつては”幻の豆”と呼ばれていた山形名物「だだちゃ豆」はなぜ ”だだちゃ” と呼ぶの?
- No.192万年筆の‟万年”っていったい何なの? 万年筆が日本で使われるようになるまで
英語からの翻訳をまんま使用!?「姉妹都市」という言い回しは、もともとどこが起源なのか:2ページ目
2ページ目: 1 2
実は、この言葉遣いの違いは、英語からの翻訳に起因しています。
英語では“sister city”と呼び、それをそのまま「姉妹都市」と翻訳したのです。そこには、一番最初の提携先がアメリカだったということも大きいようです。同じ英語圏でも、姉妹都市のような関係性を、イギリスでは“twin city”(双子都市)と呼んでいますので。
現在の英語では、名詞の性別に関する区別がほとんどなくなっていますが、もともと英語はヨーロッパに起源を持つ言語であり、性別による名詞の使い方がフランス語やイタリア語などの言語と異なりました。
例えば、フランス語やイタリア語では「都市」は女性名詞であることから、“sister city”のほうを兄弟ではなく姉妹の単語に充てたといわれています。この背景がアメリカ英語でも定着し、“sister city”のほうが一般的になったようです。
ただし、国内にはこの慣例に例外もあります。福島県いわき市と宮崎県延岡市は「兄弟都市」と名乗っているんです。これは、江戸時代に内藤正樹が藩主に任じられた経緯に起因しています。
1997年、内藤家が延岡に移住してから250年後に、「二つの都市は兄弟のような存在だ」という思いから、「兄弟都市」と名付け、提携関係を結んだのです。
最近では、「姉妹都市」と呼称を避けて、「友好都市」や「親善都市」と呼ばれることも多くなってきました。
ページ: 1 2
バックナンバー
- No.194一番槍、抜け駆け などなど…現代でも使われている”武士の文化”に由来する言葉をご紹介
- No.193かつては”幻の豆”と呼ばれていた山形名物「だだちゃ豆」はなぜ ”だだちゃ” と呼ぶの?
- No.192万年筆の‟万年”っていったい何なの? 万年筆が日本で使われるようになるまで
- No.191もともとは「やよす」?東京の「八重洲」の地名は外国人の名前に由来していた。その名称の変遷を紐解く
- No.190筋子とイクラの違い?ご飯食べるのになぜ「お茶碗」?知ってるようで知らない和の食材【その3】