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「どうする家康」何を考えておられるんじゃあ~!第19回放送「お手付きしてどうする!」振り返り:3ページ目
一、足利義昭の追放について
京都・槇島城に立て籠もったものの、織田信長(演:岡田准一)に刀を突きつけられ、かつて臣下であった明智光秀(演:酒向芳)に裏切られて追放された足利義昭(演:古田新太)。
本作ではこれで完全退場と思われますが、実はこの後も信長に対して抵抗を続けました。
中国地方の雄・毛利輝元(もうり てるもと)を頼って備後国の鞆(とも。広島県福山市)に落ち延びたのです。
ちなみに足利義昭は天正16年(1588年)まで征夷大将軍の位にあり、毛利輝元を副将軍として位置づけたことから、この亡命政権を鞆幕府と呼ぶ説もあります。
鞆はかつて、足利尊氏(あしかが たかうじ)が一度は都を追われたものの、再起を図るために拠った因縁の地。
出家の身から命の危険をかいくぐり、室町将軍になり上がった足利義昭。京都を追放されても野心の炎が消えることはなかったようです。
一、浅井長政の滅亡について
「気安く振れるな!猿!」
「猿じゃねぇて。羽柴秀吉だて」
浅井長政(演:大貫勇輔)はセリフだけで滅亡が紹介され、娘たちを守るために生きることを選んだお市(演:北川景子)。
愛情深い長政の遺言に従って苦渋の決断、そういう名場面はできれば端折らないで欲しいものです(少なくとも、侍女とのお風呂シーンよりは感動するかと)。
木下藤吉郎あらため羽柴筑前守秀吉(演:ムロツヨシ)。お市の方を我が物にせんと野心をむき出しにするも拒絶され、代わりなのか人質なのか、長女の茶々(ちゃちゃ)を連れ去りました。
この娘は後に秀吉の側室となって嫡男の拾丸(ひろいまる。後の豊臣秀頼)を生み、淀殿(よどどの)と呼ばれます。そして家康と最終決戦(大坂の陣)に臨むのですが、それはまだ先の話し。
それにしても家康は、劇中設定とは言え、あんなに大好きだった長政の死をどう感じたのでしょうか。あれは姉川合戦で信長を裏切りたさに口走ったノリに過ぎなかったのでしょうか。
加えてこちらも劇中設定ながら、あれほど意識していたお市がどんな目にあっているのか、心配する素振りがあってもよさそうです。
ともあれ退場してしまった浅井長政。もし次に登場するなら、ドクロとして最後のチャンスがあります。
父親の浅井久政(あざい ひさまさ)・盟友の朝倉義景(あさくら よしかげ)ともども、三人のドクロを信長が家臣たちに見せびらかしたエピソードがあるものの……それこそ端折ってもらって大丈夫です。
余談ながら、お市を演じた北川景子には往復ビンタの演技指導をした方がいいかも知れません(ビンタは振り抜かないと、撫でているようにしか見えません)。
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