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雨がたくさん降るのに6月はなぜ「水無月」と呼ばれたのか?そのほか6月の別名も一挙紹介:2ページ目
他にもたくさん!6月の別名いろいろ
今日び水無月という言葉を知っているだけでもなかなか趣深いですが、せっかくなので他の別名についても知っておくと楽しいものです。
弥涼暮月(いすずくれづき)
「とても涼しい夕暮れの月」を意味し、どんどん気温が高まる5月、梅雨が明けて夏本番7月の合い間、ちょっと気温が下がっただけでもとても涼しく感じられたのかも知れませんね。
別バージョンとして単に「涼暮月」と呼ぶこともあります。
風待月(かぜまちづき)
松かけ(松陰)に 床居(とこゐ)をしつつ けふ(今日)ははや 風待月の夏のうとさよ
※顕昭(けんしょう。大治5・1130年生~承元元・1209年没)
これは室町時代の和歌集『蔵玉和歌集(ぞうぎょくわかしゅう)』の一首ですが、梅雨のジメジメした湿気が疎ましく思い、梅雨明けの爽やかな風が待ち遠しい様子を詠んでいます。
又の名を松風月(まつかぜづき)とも言いますが、これは「待つ風月」におしゃれな松を当てたのでしょう。
季夏(きか)
どちらも意味は「夏の終わり」、旧暦では4~6月を夏としており、その季(すえ。末)だから季夏と呼びました。
現代の感覚だと、6月なんて夏が終わりどころか始まってすらいないイメージですが、あくまで暦の上では、もうすぐ秋を迎えるのです。
ちなみに、夏の始まりである4月は孟夏(もうか。はじめの夏)、真ん中の5月は仲夏(ちゅうか。二番目の夏)と呼びます。
建未月(けんびづき)
これは北斗七星の末端(これを建と言います)が未(ひつじ)の方角を向く月を意味しており、旧暦11月の建子月(けんしづき)から、十二支の順番で数えていきます。
涸月(こげつ)
梅雨が明けて暑くなり、田んぼの水が涸(か)れやすいことから名づけられましたが、まだまだ田んぼには水が必要なので、本当に水を涸らしてしまわないよう注意が必要です。
他に水張月(みずはりづき)などとも言いますね。
蝉羽月(せみのはづき)
そろそろ蝉が鳴き始め、また蝉の羽根のように薄手の衣服を着るようになることから名づけられたと言います。
もう一月も経てばうるさがられるようになる蝉の声も、その年一番に聞くのは嬉しくなるものです。
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