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「おいてけぼり」「鼻が高い」などなど、普通に使われている言葉の中に潜む妖怪たち:2ページ目
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逆鱗に触れる
目上の人が、自分の行いにより激しく怒り狂うことを「逆鱗に触れる」と言います。この「逆鱗」とは、龍の顎の下に生えている逆さの鱗のことです。
龍はもともと直接的に人に危害を加えない生き物と考えられていました。しかし、この逆鱗に触られることを非常に嫌い、触ったものは激怒した龍に殺されるといわれています。
鼻が高い
誇らしい気持ちや得意になることを「鼻が高い」と言います。この言葉は、鼻が高いことで有名な天狗が語源だといわれています。
「天狗になる」という言葉もあるように、天狗はもともと自己顕示欲が強く慢心な性格だと考えられていました。その天狗のように得意満面であるということから、このような言葉が誕生したという説があります。
このように、普段から使っている言葉の中にも、ふとした拍子に妖怪が現れることがあります。
古来より人びとは不思議だと思った現象に名前を付け、妖怪として姿かたちや性格を与え、事象を共通認識できるようにしてきました。その片鱗が現在の言葉の中にもまだたくさん残っています。
言葉を使うときに、「この言葉の語源はなんだろう?」と考えてみると、おもしろいかもしれませんね。
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