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ヒガンバナの異名、多すぎ?その数1,000を超える「ヒガンバナ」の異名を紹介!:2ページ目
【姑花/しゅうとめばな】
※分布:大阪府、奈良県、愛媛県など
又の異名が「舅花(しゅうとんばな)」。
なんだかお嫁さんが嫁いだ先の家(特に義理の両親)に対して、何か「思うところ」ありそうな名前ですね。
ちなみに、さ行は「死人花(しびとばな)」や「地獄花(じごくばな)」など、スタンダードに恐ろしい異名も各種そろっています。
【提灯煌々/ちょうちんかんかん】
※分布:山口県など
真っ赤な花弁が煌々(こうこう、かんかん)と灯る提灯のようで名づけられました。
これの別バージョンに「提灯燈籠(ちょうちんどうろう)」があり、更に訛っていくと「チャンチャンゲーロー」や「チンカラポン」、「チンリンボーリン」など、謎の進化?を遂げていきます。
他にも、た行には「手腐花(てぐさればな)」とか「手焼花(てやきばな)」など、触るだけでかぶれそうな異名がたくさんつけられています。
【南無阿弥陀仏/なんまいだっぽ】
※分布:三重県など
文字通り、食べようものなら「お陀仏=死」を意味する言葉が訛ったものです。
また、な行は「野松明(のだいまつ)」など「野~」系や、「猫騙花(ねこだまし)」などの猫系、食べた時の中毒症状を示す「喉焼花(のどやけばな)」などがあります。
【吐掛婆/はっかけばばあ】
※分布:神奈川県、山梨県、静岡県、群馬県など
なんだか「妖怪はっかけばばあ」みたいな名前ですが、これまでの流れ?からすると、恐らくヒガンバナで一服盛られた姑が、強烈な吐き気に襲われて悶絶している光景が目に浮かぶようです。
この他、婆つながりの異名には「鬼婆」「婆殺し」「歯抜け婆」などがあり、平素からの恨みつらみが察せられます。
あまり嫁さんをいじめない方が良さそうですね。
【水子衆花/みずくしのはな】
※分布:石川県など
「水子(みずく、みずこの訛り)」とは、生まれる前、又は間もなく亡くなった赤子のこと、衆(し)はその複数形です。
お彼岸の時期には水子たちの魂も還ってくるので、それが花に咲いて現れると考えられたようです。
3ページ目 よめのかんざし、わすればな、んまぜばな etc...
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