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大河ドラマ「どうする家康」の予習に!瀬名の母・巴(真矢ミキ)のモデル・関口夫人がたどった生涯

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天文8年(1539年)~同9年(1540年)ごろに瀬名(築山殿)を生み、弘治2年(1556年)1月15日に元服した松平次郎三郎元信に嫁がせます。元信は15歳、瀬名は17~18歳ですから姉さん女房(2~3歳年上)ですね。

やがて永禄2年(1559年)に嫡男・松平信康(演:寺嶋眞秀⇒細田佳央太)が誕生。しかし永禄5年(1562年)、元康が今川を裏切ったため、夫の氏純が今川氏真(演:溝端淳平)に離反を疑われて切腹を命じられました。

関口夫人も夫と共に自害、その生涯に幕を下ろした……と『松平記』にはあるものの、その後も氏真が「関口伊豆守(氏純、義広)」に関する文書を発給しているため、氏純は永禄9年(1566年)ごろまで生きていたと考えられます。

義廣
刑部少輔 伊豆守 今の呈譜氏廣につくる。関口を号す。

(義廣の)女子
東照宮の御臺所、築山殿と称す。岡崎三郎信康君の母堂たり。

※『寛政重脩諸家譜』巻第九十五 清和源氏(義家流)瀬名

夫に殉じていない(そして病死などしていない)のであれば、関口夫人も生きていたと考えられるため、その後長命を保っていて欲しいですね。

終わりに

以上、巴こと関口夫人の生涯をたどってきました。と言っても謎が多いため、大河ドラマではキャラクターづくりが楽しみな一人と言えます。

真矢ミキの凛としたたたずまいが、視聴者にどんな物語を魅せてくれるのか、今から楽しみですね。

※参考文献:

  • 『寛政重脩諸家譜 第一輯』国立国会図書館デジタルコレクション
  • 『系図纂要 二十七 藤氏 廿一 土佐流 與板 彦根』国立公文書館デジタルアーカイブ
  • 黒田基樹『北条氏康の妻 瑞渓院 政略結婚からみる戦国大名』平凡社、2017年12月
  • 黒田基樹『家康の正妻 築山殿 悲劇の生涯をたどる』平凡社新書、2022年10月

トップ画像(右): NHK大河ドラマ「どうする家康」公式ページより

 

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