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「どうする家康」ついに覚醒?した元康、堂々の岡崎入り!第2回放送「兎と狼」振り返り:4ページ目
厭離穢土欣求浄土について
菩提寺である大樹寺へ逃げ込み、一時は父祖の墓前で自害を考えた元康。
厭離穢土欣求浄土(おんりえど ごんぐじょうど)。
穢れた土すなわち俗世を厭(いと)い離れ、浄(きよ)らかな土すなわち極楽を欣(よろこ)び求めよ。
その意味を「あの世へ行け」と誤解する元康に指摘したのは榊原小平太(演:杉野遥亮)。やがて徳川四天王の一人と謳われる榊原康政。この飄々と小生意気な佇まいが嫌いじゃありません。
穢れた俗世を浄土に変える。その使命を果たせるのは武神の生まれ変わりである自分しかいない……かどうかはともかく、覇気を取り戻した元康。
寺を包囲していた松平昌久の軍勢を両断するごとく、威風堂々と岡崎城へ向かったのでした。
ちなみに、寺の伝承によると元康を説得して自害を思いとどまらせたのは住職の登譽上人(演:里見浩太朗)。今後も迷える子兎、もとい元康の師として、彼を教え導くキーパーソンとなるものと思われます。
ところで銃撃を受けて瀕死の鳥居忠吉(演:イッセー尾形)ら負傷兵は置いてってしまうのでしょうか。後から搬送するであろうものの、ちょっとそんなところが気になったのでした。
終わりに
さて、元康らが無事に岡崎入りしたと聞いて、駿府ではみな大喜び。今川氏真(演:溝端淳平)は急ぎ体制の立て直しを図りますが、果たしてどうなるでしょうか。
一方、甲斐国では武田信玄(演:阿部寛)が元康の存在を気にかけ、飯富昌景(演:橋本さとし。山縣昌景)に調査を命じていました。次回あたり接点がありそうですね。
次週第3回放送は「三河平定戦」。かつて祖父・松平清康が切り取った三河国を統一するべく、織田信長の盟友として今川と決別するのでしょう。
しかしそうなると駿府に残してきた愛妻の瀬名(演:有村架純。築山殿)らは無事ではすまないはず。果たして元康がどうするのか、その葛藤と決断が描かれるはずです。
更に水野信元(演:寺島進)や久松長家(演:リリー・フランキー)など新人物が続々登場、これから目が離せませんね。
※参考文献:
- 『徳川実紀 第壹編』国立国会図書館デジタルコレクション
- 『寛政重脩諸家譜 第壹輯』国立国会図書館デジタルコレクション
- 『NHK大河ドラマ・ガイド どうする家康 前編』NHK出版、2023年1月
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