「鎌倉殿の13人」北条ファミリー最後の団らん…第37回放送「オンベレブンビンバ」振り返り
♪オンベレ、ブン~ビンバ~♪
北条時政(演:坂東彌十郎)が最後のホームパーティで謎の呪文を口ずさんでいた時「なぜその言葉を!?」と思ってしまったのですが、かつて孫娘の大姫(演:南沙良)が教えてくれた幸せのお呪い(のうろ覚え)だったというオチ。
(※ナレーション:正しくは「おんたらく そわか」である)
謎のサブタイトルに多くの視聴者が混乱。SNSでは#鎌倉殿オンベレブンビンバ知ったかぶり選手権、や#ぼくのかんがえたオンベレブンビンバなど盛り上がっていましたが、この答えを予想していた方が何人いたことでしょうか。
(あえてそれらしい意味を含んだ外国語っぽく仕立てたことで、視聴者を考察を促し振り回す巧みなサブタイトルでした)
さて、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。政治の中心から疎外された時政は、愛妻りく(演:宮沢りえ。牧の方)にそそのかされて源実朝(演:柿澤勇人)の排斥を企みます。
事と次第によっては我が子である北条義時(演:小栗旬)や政子(演:小池栄子)も殺さねばならない。りくへの愛情と子供たちへの愛情と板挟みになりながら、時政は実朝に迫るのですが……。
他にも今週の見どころを振り返っていきましょう。
重忠の未亡人・ちえ退場
前回、無実の罪によって討たれてしまった畠山重忠(演:中川大志)。その未亡人となったちえ(演:福田愛依。義時たちの妹)に対し、重忠の遺領が安堵(相続することを保証)されました。
しかし、ちえはこれを辞退。「謀叛人の遺言など聞いてはなりませぬ」いくら政子や義時が謀叛人ではないと言っても「今さらそんな言葉は聞きたくない」と退出してしまいます。
謀叛人でないなら、なぜ討ったのか。無実が証明されても重忠が帰って来ないなら、いっそ謀叛人であった方がまだ気が楽です。そんな複雑な思いが、ちえにそのようなことを言わせたのでしょう。
なお、ナレーションで再婚してその子供が畠山の遺領と名跡を受け継いだ旨が紹介されていました。
再婚相手は源氏一族の足利義純(あしかが よしずみ)。異説として義純が重忠とちえの娘を娶って婿入りしたとも言われています。
ちなみに、政子らがちえに安堵した畠山一族の遺領について、重忠の死から5年五の承元4年(1210年)に改易(没収)しようとの意見が持ち上がったことがありました。
故畠山二郎重忠後家所領等。日來有子細。内々雖及改易御沙汰。不可有殊事之由。今日被仰出云々。
※『吾妻鏡』承元4年(1210年)5月14日条
「謀叛人の遺族にはもったいない……」
誰がそんなことを言い出したのか、実朝と政子が厳しくこれを制止したと言うことです。