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大相撲の行司のかけ声「はっけよい のこった」にはどういう意味があるのか?:2ページ目
「はっけよい」の本当の意味
では「はっけよい」の本来の意味は、何なのでしょうか?これには、いくつかの説があります。
1つ目は、「気を盛んに出す」という意味を持ち「気分を高めて全力で勝負しよう」と勝負を促す「発気揚揚(はっきようよう)」という言葉が変化したというもの。
だから立合いが成立した直後と力士が土俵上で組み合ったまま動かなくなったときに、行司はこの言葉を発し「まだ勝負がついていないぞ!」伝えているというのです。
『語源由来辞典』には、「はっ」は「早(ハヤ)」、「けよい(またはきょい)」は「キホフ(競ふ)」の命令形「キホヘ」で、「早く競いなさい」と言う意味の「ハヤキホヘ」が転じて「はっけよい・はっきょい」になったという説が紹介されています。
また別の説としては、「当たるも八卦(はっけ) 当たらぬも八卦」の「八卦(はっけ)」がそのまま「八卦良い」という掛け声になったというものもあります。
「八卦」とは古代中国の占いの一種「易(えき)」の基本的な図像のことで、「八卦良い」で「良い八卦になった」という意味となります。
ゲン担ぎを大切にする相撲の世界なら考えられないこともないですが、実際に「はっけよい!」という掛け声がかけられるのは力士同士の力が互角にぶつかり合って動かなくなったときなので、少しずれているかもしれませんね。
ちなみに「残った」とはどういう意味?
「はっけよい」と同じくらい行司が土俵上で力士にかけることが多い掛け声が「のこった」です。
これも、何が「のこった」のか気になりませんか?
これは「両力士とも土俵にまだ『残って』いる」、つまり「まだ勝負はついていないぞ!」という意味です。
たとえば対戦中の力士が両方とも動き回っているときや、一方の力士が投げなどの技を仕掛けたものの勝負が決まらなかったときなどに、行司は「のこった!」と声をかけます。
行司の掛け声にも注目すると、大相撲がもっと面白くなるかもしれませんね。
【参考】
・「ハッケヨイ ノコッタ」の意味 知っていますか?
・西日本実業団相撲連盟公式HP「お相撲のQ&A」
・レファレンス共同データベース
・世界の民謡・童謡「はっけよい 残った! 意味・由来は?」
・相撲はいつ立ち合うの?制限時間のタイミングを見極める3つの方法
・語源由来辞典「はっけよい」
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