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遺骨調査で証明?江戸幕府で一番のイケメン将軍はコンプレックス多き徳川家重だった説

遺骨調査で証明?江戸幕府で一番のイケメン将軍はコンプレックス多き徳川家重だった説

遺骨調査でイケメンだったことが証明

……こうして家重の人生を振り返ってみると「小便公方」なんて綽名からして「さぞイケメンとは程遠い、不細工な容姿だったのだろう」などと先入観を持ってしまいがちです。

しかし、戦後に墓所・増上寺の改修に伴う発掘調査が行われた際、家重の遺骨を確認したところ、歴代将軍の中で最も顔立ちが整っていたとする『徳川実紀』の記述が証明されました。

※一説には家重は脳性麻痺を患っており、時おり顔面が麻痺して歪んでしまうことがあったため、その時の印象で前掲のような肖像画を描かれた可能性があります。

よく「人は外見じゃなくて中身だ」と言いながら、往々にして「容姿と能力・功績は比例する」ものと思い込んでしまいがちですが、イケメンや美女にだってコンプレックスや欠点はあるし、その逆もまた然り。

偏見を排した公正な視点から歴史を見直し、先人たちの魅力に学び続ける姿勢を心掛けたいものですね。

※参考文献:
鈴木尚ら編『骨は語る 徳川将軍・大名家の人びと』東京大学出版会、1967年
鈴木尚『増上寺徳川将軍墓とその遺品・遺体』東京大学出版会、1985年

 

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