切腹が関係していた?小豆の品種「大納言」の意外なその命名の由来とは…:2ページ目
2ページ目: 1 2
ヒントはなんと「切腹」!?
小豆の「大納言」の名前の由来には、実は諸説あります。
その中で特にインパクトがあるのが、
「煮ても皮が破れる『腹切れ』が起こりにくい特徴を持った小豆なので、武士のような切腹の習慣のない公卿(くぎょう)の官職である『大納言』という名が付けられた」
というもの。
何とも斬新なネーミングですが、同じように貴族の官位であった「大納言」由来の説としては
「円筒状、または俵のような豆の形が、大納言が被っていた烏帽子に似ていたから」
というものもあります。
また別の説には、
「元々小豆は上納用や貢納用として栽培されていたが、そのような小豆を近江の国で『納(おさめ)小豆』と呼んでいたものがだんだんと変化し「大納言小豆」となった」
というものがあります。
ちなみに江戸時代には、なんと、「大納言」より小粒で「中納言」「少納言」と名付けられた小豆の品種もあったそうです。これらは現在も、長野県や福島県などの一部で栽培されているのだとか。
豊富な栄養価を活かして調理しよう!
さて、大納言小豆はたんぱく質やビタミンB群、ポリフェノール、食物繊維などを豊富に含む食品です。あんこにする時は、その高い栄養価を損なわずにおいしく調理したいですよね。
あんこの作り方を紹介した本やインターネットサイトは沢山ありますが、上手に作るポイントは、
- 5時間(ひと晩)以上吸水させてから煮る
- 豆が常に煮水に浸るよう、煮ている途中で水がなくなってきたら差し水をする
- アクはその都度取る
- 砂糖の量は好みに合わせて調節
などです。特に粒の炊きムラをなくし、煮る時間も短くするために、充分に吸水させることは大切ですよ。
ページ: 1 2