- No.13十五夜も十三夜も正月もサトイモ!日本では古くから神聖な食材とされてきた「里芋」の歴史
- No.12江戸時代グルメ雑学(12)寒い日の味方けんちん汁は材料を粗末にしないエコ料理
- No.11江戸時代グルメ雑学(11)元ネタは中華?それとも洋食?実は国際派の鍋料理・鶏の水炊き
江戸時代グルメ雑学(9) 焼き芋の歴史:江戸の焼き芋屋さんはまるでファストフード店
枯れ葉を集めてたき火をし、その中にサツマイモを入れて焼き芋を作る…昔と違ってたき火を大っぴらに出来ない現代であっても、どこかノスタルジーを感じますね。それもそのはず、じっくりと焼き上げたサツマイモは江戸時代から続く伝統的なおやつでもあったのです。今回は、前回に続いて江戸時代で起こったサツマイモ食文化について紹介します。
煮物に麺料理…江戸時代のサツマイモ料理はレパートリー豊富
救荒作物(凶作などに備えて作られる農作物)として沖縄経由で海外から渡来したサツマイモは、甘藷先生・青木昆陽や名の由来となった薩摩国の人々など多くの人の試行錯誤で諸藩に広まりました。
凶作に強いだけでなく収穫が多く、救荒作物ゆえに高価では無いが、味は決して悪くないと来れば調理法を考えるのが人情と言うもので、江戸時代には様々なサツマイモ料理が生まれました。
干し芋や蒸かし芋などシンプルなものだけでなく、芋と長ネギを酒と塩で煮込んだ『なんば煮』、そば粉の代わりにサツマイモと山芋の粉を使った『六兵衛』と言う麺料理、そして当時の人気料理だった天ぷらの技術を応用した揚げ物と様々です。
こうした現代の料理顔負けのレパートリーは『甘藷百珍』『年中番菜録』と言ったレシピ集に掲載され、料理人や家庭の主婦に愛読されましたが、何れの本でもサツマイモが人気の食材として取り上げられているのも、人気の高さを伺わせますね。
2ページ目 サツマイモの名産地・川越は江戸時代でも品質の高さは人気
バックナンバー
- No.13十五夜も十三夜も正月もサトイモ!日本では古くから神聖な食材とされてきた「里芋」の歴史
- No.12江戸時代グルメ雑学(12)寒い日の味方けんちん汁は材料を粗末にしないエコ料理
- No.11江戸時代グルメ雑学(11)元ネタは中華?それとも洋食?実は国際派の鍋料理・鶏の水炊き
- No.10江戸時代グルメ雑学(10)そうだったの?冬グルメ「ネギマ鍋」の”マ”の意外な意味
- No.9江戸時代グルメ雑学(9) 焼き芋の歴史:江戸の焼き芋屋さんはまるでファストフード店