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江戸時代グルメ雑学(9) 焼き芋の歴史:江戸の焼き芋屋さんはまるでファストフード店:2ページ目
『栗より旨い十三里』に『八里半』?一体なんの事?
よく時代劇や歴史ものの書籍で『八里半』『十三里』と書かれたお店が出てきますが、実は同じサツマイモ、特に焼き芋を扱ったお店を指します。前者は『栗=九里』に匹敵する味と言う意味で付いた名前ですが、後者は少し複雑なネーミングです。
『十三里』は、『八里半』の語源になった“九里(くり)”に“四里(より)”を足したもの、つまり『栗より美味い』と言う表現でもあるのと同時に、江戸から十三里離れた川越のことも意味しています。川越は今もサツマイモの名産地ですが、江戸時代でも品質の高さは人気であり、洒落っ気のある江戸庶民からこのように称えられていました。
その焼き芋屋は『安い、旨い、お手軽』で江戸っ子の需要を満たした、食べ物屋さんの三冠王と言ってもおかしくないほどに重宝されます。各町に設けられた木戸で治安の維持や火の番を受け持つ番屋と呼ばれる施設の管理人は、副業として雑貨などと共に焼き芋を売っていました。冬場は、きっと町内の人で賑わったことでしょう。
3ページ目 老若男女、身分も超えて江戸の焼き芋屋さんは大繁盛!
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