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日本人は昔から「万博」好き!その原点は江戸時代、平賀源内が作った博覧会ブームにあった

日本人は昔から「万博」好き!その原点は江戸時代、平賀源内が作った博覧会ブームにあった

源内は、田村元雄と共に、1757(宝暦7)年9月、薬品会を湯島で開いており、これが日本初の博覧会といわれています。

田村元雄は、号を「藍水」と名乗る本草学者。幕府医官として薬用人参の研究・栽培しますが、後には広く植物学全般を研究し、『琉球産物誌』などを著しました。日本の博物学の創始者であり、源内も田村の門人の一人でした。

この薬品会をはじめとする物産会は、以後4回も開かれ、以後のブームの火付け役となりました。日本人は昔から‶博覧会”が大好きだったのです。

幕末を迎え、日本人が初めて、欧米式の博覧会に接したのは、1867(慶応3)年のパリ博覧会の頃です。その2年前、フランスのナポレオン3世が、自国の産業力誇示を目的に、博覧会を企画。広く世界に参加を呼びかけました。

当時親仏だった徳川幕府もナポレオン3世の要請にこたえ、出展を決めました。出展の勧誘を受けたとき、時の外国奉行・栗本鋤雲が、exhibitionの訳語として、「博覧会」としたとも、福沢諭吉の訳ともいわれています。

参考

  • 佐藤雅美『江戸繁昌記 寺門静軒無聊伝』(2007 講談社文庫)
  • 國 雄行『歴史文化ライブラリー・博覧会と明治の日本』(2010 吉川弘文館)
  • 奥村 正二『平賀源内を歩く―江戸の科学を訪ねて 』(2010 岩波書店
  • 国立国会図書館 コラム「江戸時代の博物サークル」
 

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