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日本橋、遊郭、長屋…浮世絵で見る、江戸時代を生きる人々のタイムスケジュールはどうなっていた?【午後5時から午後7時頃】:4ページ目
吉原夜見世はじまる
暮れ六つの鐘がなると清掻き(すががき)と呼ばれる客寄せの三味線が鳴り夜見世が始まります。吉原の籬(まがき)の中で格に応じた場所に遊女達が座り、商品としての自分の顔や姿を身せて客の指名を待つのです。
この様子を描いた狂言があります。
“暮六つの鐘に廓の夜は明けて うかれ烏の騒ぐ見世先”
ところで思い出していただきたいのは、“明け六つ”の始まる時間は“現在の時刻”で言えば約2時間違います。
例えば冬、夕方5時はもう暗いですね。そして夏の夕方5時はまだ明るい。
江戸時代は太陽の昇り沈みを基本に時間を決めていたので、「明け六つ」の始まりは現在の時間で考えれば“午後5時から午後7時の間”ですが、江戸時代は「明け六つ」の始まりは一年中午後5時頃で日が沈む時間だったのです。
このように伸び縮みする時間を江戸時代の人々は自然に受け入れ生活していたのです。
日本橋、遊郭、長屋…浮世絵で見る、江戸時代を生きる人々のタイムスケジュールはどうなっていた?【午後7時から午後9時頃】に続きます。
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