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語り継がれる刀剣の歴史。世に名高い名刀を記録し格付けした「諸家名剣集」を紹介

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天下五剣

数多ある日本刀の中でも、特に完成度が高く名刀と呼ばれる五振り。諸家名剣集にも記載を確認することができる。江戸時代には定着していたようだが、選定の経緯や選定者、基準は不明。

【童子切安綱(どうじぎりやすつな)】
日本刀の横綱とされ最も優れた名刀といわれている。制作は11世紀前後と考えられており、足利将軍家から豊臣秀吉、徳川家へと継承された。1951年に国宝に指定。現在は東京国立博物館所蔵。

【鬼丸国綱(おにまるくにつな)】
鎌倉時代製造とされる名刀。明治天皇以降、皇室の所有物となっており文化財指定を受けていない。そのため一般公開の機会が非常に少ない日本刀である。

【三日月宗近(みかずきむねちか)】
平安時代に名工・三条宗近によって造られたとされる。名は刀身にある三日月型の模様に由来すると考えられている。長らく徳川将軍家の所蔵であったが、太平洋戦争を経て個人所蔵家の元へ。現在は東京国立博物館所蔵。国宝。

【大典太光世(おおでんたみつよ)】
平安時代後期に造られたとされる名刀。三池典太光世作。豊臣秀吉から前田利家に送られた。以来、前田育徳会所蔵。1957年に国宝指定。不定期に行われる刀剣展示会で展示されている。

【数珠丸恒次(じゅずまるつねつぐ)】
平安末期ごろに製造されたとされる。日蓮宗の開祖である日蓮が所有していた守刀であったものが、現在は本興寺に所蔵されている。号である数珠丸は、日蓮が柄に数珠を巻きつけていたことから。重要文化財。毎年11月3日の文化の日に一般公開あり。

本物を肉眼で

天下五剣のうち、二振りは東京国立博物館で閲覧することができる。どちらも国宝であり、刀剣としての芸術的な完成度もさることながら、当時の歴史や逸話なども楽しむことができる。また、全国各地には刀剣を鑑賞できる様々な博物館や美術館、刀剣展示会が行われている。興味がある方はぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

 

 

 

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