桜満開の季節にぴったり!29種もの桜を写生した江戸時代の絵師 坂本浩然による「桜花譜」
全国各地で桜が満開となり日本の春本番を迎えていますが、桜は昔から日本人の心を惹きつける存在でした。
江戸時代末期の絵師 坂本浩然(さかもとこうねん)。
紀伊藩の医師でもあった坂本浩然は草花の写生で知られている人物で、特に桜を写生した「桜花譜」はとても美しい作品です。
「桜花譜」には29種もの桜が描かれており、1頁に1種類の桜が描かれるといった構成で、図鑑と芸術作品の2つの側面を持ったとても価値ある作品です。
桜が29種類もあるのには驚きですが、現在では数百種類の桜が確認されているそうです。ちなみに日本の桜で有名なソメイヨシノは明治期に生まれた品種なので、坂本浩然の時代にはまだありませんでした。
坂本浩然の「桜花譜」に描かれた29種類の桜は色も形も多種多様。1ページを贅沢に使って桜とその桜の名称が記されており、この桜の時期に鑑賞するのにぴったりの作品です。
桜花譜は国立国会図書館デジタルコレクションで無料で公開されていますので是非チェックしてみてください。