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目指すは玉の輿!芸事をいくつも習わせる教育ママは江戸時代にも健在だった:2ページ目
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武家屋敷への奉公が近道?
笠森おせんのように玉の輿に乗れる女性は、ごくごく一部。男性たちを振り向かせる美貌は、努力しても手に入れることはできないのは、教育ママたちもよくわかっています。一般的な長屋住まいの娘が玉の輿にのるには、武家屋敷に娘を奉公させるのが近道と言われていました。我が娘を選んでもらうために、芸事をいくつも習わせる母親が大勢いたそう。というのは、大名や旗本が奉公を選ぶとき、芸事をたしなんでいるのが条件の一つだから。母親たちは寺子屋だけでは満足せず、三味線などの芸事を習わせ、いくつも塾に通わせるのです。
母親としては、子供の将来のためにやっているのですが、子供にとっては大変。親の期待に応えるために、寺子屋での午後の授業にも出席できず、やむなく習い事へ向かうのです。もちろん習い事に励んだからといって、必ずしも玉の輿にのれるという保証はありません。それでも一筋の光があるならば、それに賭けてみようということでしょうか。
自分が苦労した分、子供には楽をしてほしいという親心もあるのかもしれませんね。教育ママがいる江戸っ子たちは、どのくらい遊ぶ時間があったのでしょう。なんだか、「今日も、今からお稽古なの…」といったぼやきが聞こえてきそうです。
【参考文献】
- 彩色江戸の暮らし事典 双葉社
- 江戸で暮らす 新人物往来社
- 江戸の庶民のかしこい暮らし術 河出書房新社
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