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ひと塗り450円!?江戸時代の口紅はめちゃくちゃ高級品…だから節約メイク術もあった

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庶民の「節約メイク法」

このような理由から、江戸時代の口紅は現代のように唇全体に塗るものではなく、小さくこじんまりと塗るのが普通でした。浮世絵などに描かれている女性達は、みんな小さな唇をしていますよね。

しかし、江戸時代の文化・文政頃になると、口紅の塗り方の流行が少し変わってきます。それは、下唇にたっぷりと口紅を塗るという方法です。

紅花から作られた紅は、塗り重ねると玉虫色に輝くという特徴を持っていました。その発色から笹色紅と呼ばれることもあったのです。

ですが、そもそも大変高価であった紅をそんなにたっぷりと使うことができたのは、裕福な家の女性や売れっ子の遊女など一部の女性だけでした。高価な紅を塗り重ねることができない庶民の女性達は、工夫を凝らし節約メイクをしていました。

その方法とは、紅を塗る前の唇になんと「墨」を塗り、その上に紅を重ねるというもの!そうすることで、「笹色紅」と同じような玉虫色を再現できたというのです。確かに、浮世絵の中には「赤」というよりは「緑」に近い色の唇をした女性が描かれていることがあります。

時代が移り変わっても、「美しくなりたい」という女性の願望は、変わることがないのですね。

 

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