なんと縄文人の製塩技術はアジア圏で最古だった!?〜 ここまでわかってきた縄文時代
1万年もある縄文時代、最新の研究で、更に色々とわかってきたことあります。
土器からわかる食文化
超温暖化で激変した生活
縄文時代は超温暖化だった時代でもあります。縄文前期の6000年前にはなんと海水が200mも上昇!この時に今の瀬戸内海や東京湾が形成されたといわれています。
なので現在の沿岸部の貝塚から、沿岸部では生息していなかった動物の骨が見つかることもあり、以前は内陸部だったことを物語っています。
沿岸部に暮らしていた人々は徐々に徐々に移動を余儀なくされたわけです。
土器の使用方法
展覧会に行くと大小さまざまな土器が目につきます。
大型で文様が簡素な「粗製土器」と小型で精巧な文様の「精製土器」に分かれますが、
粗製土器が縄文と弥生を区分する目安となっているようです。
この粗製土器は深型が多いのですが、大人数の料理を調理する豊富な食材があったとは考えにくいですね。
ですのでドングリやクルミの木の実など「食材を加工する」用で、あく抜きや、すり潰すために使われていたと推測されています。それはなんと土器についた「おこげ」の痕跡から判明したということです。
アジアで最古?焼き塩づくり
縄文の焼き塩づくりは3500年前といわれていましたが、5000年前の可能性が浮上。それは塩釜についていた「ウズマキゴカイ」の一部が見つかったことから判明。
これは「藻塩」という製法で、海藻を敷き詰め焼いた灰を土器に入れて加熱したと考えられています。これは現時点でアジア圏で確認できる最古の塩づくりではとのこと。
藻塩そのものは現代でも作られ販売されており、栄養価が高いと評価されています。
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