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江戸時代、大ブームを巻き起こした「金魚」!人気すぎて「生類憐みの令」では江戸中の金魚が放生される事態も

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江戸時代、一気に金魚ブームに!

江戸時代中期ごろになると、領地に池がある武士たちが、副業として金魚の養殖をはじめました。数が増え、価格が下がると、庶民のあいだにも金魚が広まっていきました。

現在、金魚というと水槽に入れて横から見る、というのが一般的だと思います。しかし、当時はガラス製の水槽がなかったため、陶器の鉢に入れていました。

そのため、金魚を上から見る「上見(うわみ)」というスタイルが一般的でした。

あまりの過熱ぶりに幕府も……

金魚ブームがあまりにも過熱したため、幕府が対策をしようとしたこともありました。たとえば、17世紀後半、生類憐みの令の影響もあり、江戸中の金魚をすべて没収し池に放ったという記録もあります。

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ちょっと自慢できる金魚トリビア

江戸時代の金魚ブームは、実際に鑑賞するにとどまらず、人々のヘアスタイルにも影響を及ぼしました。18世紀後半には、若者のあいだで、髷(まげ)の先端を跳ね上げて金魚のような姿にした「金魚本多」という髪型が流行しました。

また、3月3日は桃の節句ですが、「金魚の日」でもあるんです。これは、江戸時代に、ひな祭りのときに金魚鉢をひな壇に飾るという風習があったから。とても興味深いですよね。

いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

画像出典:金魚養玩草 東京大学デジタルアーカイブポータルより

 

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