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作家デビューしたまひろ、娘に原稿を燃やされスランプに…大河ドラマ「光る君へ」8月4日放送振り返り

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右大臣・藤原顕光は本当に無能だったのか?

劇中「困った、困った」しか言わない藤原顕光(宮川一朗太)。右大臣という重職にありながら、面倒ごとは道長に丸投げしてばかりのようです。

ちなみに当時の公卿は以下のメンバーで構成されていました。

左大臣:藤原道長
右大臣:藤原顕光
内大臣:藤原公季
大納言:藤原道綱・藤原懐忠
権大納言:藤原実資
中納言:平惟仲・藤原時光・藤原公任
権中納言:藤原斉信・源俊賢・藤原隆家
参議:藤原有国・藤原懐平・菅原輔正・藤原忠輔・藤原行成・藤原正光

※寛弘元年(1004年)時点

顕光は長徳2年(996年)に拝命してから、長和6年(1017年)に左大臣となるまで、20余年にわたり右大臣を務めてきました。

道長の全盛期にありながら右大臣の地位を死守するのは並大抵ではなかったはずです。

とかく失態が多く、公卿たちから笑いものにされた顕光ですが、単なる無能者ではなかったのでしょう。

藤原実資(秋山竜次)からは「失態を書き連ねたら筆が潰れるほど(意訳)」などと酷評されていますが、これについても見解が分かれます。

当時の有職故実(ゆうそくこじつ。貴族社会の儀礼作法)は諸流派で見解が分かれており、実資は自家・小野宮流に反した場合に批判していました。

同様の批判は能臣として活躍した藤原斉信(金田哲)にも向けられており、一概に顕光だけが無能ではなかったようです。

また顕光の失態は、その多くが道長に関連する儀礼におけるものであることから、道長に対する牽制の意味があった可能性も指摘されています。

ただし能力を秘めていたかも知れないにせよ、それが政治に活かされなければ意味がありません。

こういうタイプは現代でも、職場や町内会にPTAなど、色んなところにいますよね。

大バカのまた大バカだ!散々に罵倒された藤原顕光(宮川一朗太)は本当に無能だったのか?【光る君へ】

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4ページ目 藤原惟規が務めている内記って?

 

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