人材派遣・人材紹介の歴史。そのルーツは古く、江戸時代までさかのぼる
みなさんは、人材派遣会社に登録したり、派遣会社から仕事先を紹介してもらったりした経験はあるでしょうか?
現在では多くの人材派遣会社や関連サービスがありますが、実はそのルーツは古く江戸時代までさかのぼるということを知っていましたか?
今回の記事では、江戸時代の人材派遣・人材紹介はどんな仕組みで行われていたのか、派遣される仕事先はどういった種類のものだったのかなどについてわかりやすく解説していきます。
人材派遣・紹介業は江戸時代にはじまった
江戸時代には、「桂庵(けいあん)」や「口入れ屋」「手配師」という組織・業者があり、これらが人材派遣・紹介の原型だと考えられています。
「桂庵(けいあん)」は、江戸時代の承応年間(1644~1654)に江戸・京橋で活躍した医師・大和桂庵にその名は由来します。大和桂庵は、医者として色々な家に出入りするなかで、世話好きの性格もあり、嫁探し・婿探しといった縁談を取りまとめていたといいます。
顔が広かった桂庵は、しだいに縁談以外にも奉公人や妾探しなども始めるようになりました。
そして、人材を欲する人だけでなく、働き口を探す人も桂庵のもとに集まり始め、彼は人材紹介に専念するようになります。私設の職業紹介業者はその後どんどん増えていきましたが、彼らは桂庵の名前にちなんで「桂庵」と呼ばれるようになりました。
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