日本人で初めて洋髪をしたのはあの人物!日本人の男性がチョンマゲから洋髪になるまで:2ページ目
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当時の流行歌に「散切り頭の唄」というものがあります。
‟半髪アタマを叩いてみれば、隠遁姑息の音がする
総髪アタマを叩いてみれば、王政復古の音がする
散切りアタマを叩いてみれば、文明開化の音がする”
※隠遁姑息:古い習慣ややり方にとらわれて改めようとせず、その場しのぎに終始するさま
また、当時の新聞上には、‶粋な散髪、嫌みな茶筅(ちゃせん)、髷のあるのは野蛮人”という俗謡も掲載されたりしたようです。
どうやら、男の人の立場や主義が、髪型によって象徴されているようにみられていたようです。
1877(明治10)年頃には、若い世代から、徐々に散髪が普及しましたが、それまでずっと髷を結っていたため、洋風にした髪をわけたり寝かせたりすることが困難だったと、当時来日していたアメリカ人動物学者、エドワード・シルヴェスター・モースも『日本その日その日』の中で、述べています。
それでも、文明開化の斬切り頭は増え続け、1880年代後半には、大半の男性が髷を切り落としていたようです。
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