かつて正座は「正しい座り方」ではなかった?日本人と正座の関係をたどる:2ページ目
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「正座」の確立
しかし、最初に述べた通り、江戸時代でも正座は一部の人が儀礼的に行うものでしかありませんでした。身分や階層によって、座り方は異なっていたのです。
それが明治維新以後になって、修身や四民平等を実現する過程で礼法を統一する必要が生じ、国民に共通するかしこまった座り方を「正座」として規定したのでした。
これが、本当の意味で「正座」が確立された瞬間だったと言えます。
今では日本文化の象徴とも言える正座ですが、その歴史は意外にも新しく、もとをたどっていくと複雑な過程が入り混じっていることが分かりますね。
参考資料
丁 宗鐵『
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