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郷土和菓子「あんびん」って知ってる?その材料や大福餅との違いなどを解説

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縁起物だったあんびん

なぜ、あんびんで塩を使うのかというと、昔の日本では砂糖が貴重品だったので入手しにくかったからです。

またあんびんはもともと農村の食べ物で、新米の収穫祝いに供されていました。食紅で色を付けた大福と、白色のあんびんで紅白餅としてハレの行事で食べられることもあったようです。

このように、あんびんにはハレの日の食べ物という特徴があります。桃の節句や端午の節句で食べられることもありました。

もともとがとても素朴なお菓子なので、現代ではバリエーションも豊富です。例えば、山梨県峡南地域で親しまれているあんびんは、皮やあんこにサツマイモやとうもろこしが使われている点が特徴的です。

皮で包まれたあんこには角切りのサツマイモが入っており、腹持ちがいいことから子供のおやつにも向いてます。

この地域はもともと米作りに不向きで、サツマイモやとうもろこし、小麦の栽培が盛んであったことから生まれたといわれています。そういえば武田信玄も、甲斐国は米が作りにくいからということで、粉や野菜をメインにしたほうとうを陣中食にしていましたね。

このように、作り方や呼び名は地域ごとに微妙に異なっていますが、いずれの地域でも今でも愛されています。

参考資料
違い比較辞典
農林水産省
レファレンス協同データベース

 

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