世界が大注目!今こそ読むべき渋沢栄一の大ヒット本「論語と算盤」を解説:2ページ目
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現代社会を考えることに繋がる
渋沢栄一のこの考え方は、今トレンドとなって叫ばれているSDGs(「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称)、エコ、エシカル消費といったワードに繋がっていきます。渋沢風にいえば、現代社会は論語と算盤のバランスがとれておらず、「算盤」寄りに大きく傾いてしまっている状態。
18世紀の産業革命以来世界中の人間たちが道徳を顧みずに個人の利益追求を続けた結果、環境破壊が進み、長い目で見て人類の危機を招いてしまったのです。道徳とは何かを再び考えていったん利益追求のスピードを落とすことが、今人類が直面している問題に対する明確な対処法となりうるのです。
もし私たち人間一人一人が、道徳と利益のバランスを取って生活することを真に実行できれば、現在先進国で問題となっている食糧の大量廃棄も確実に減らすことができるでしょう。
現代社会に警鐘を鳴らす意味も込めて、渋沢栄一の「論語と算盤」は今最も読まれるべき一冊だと言えます。
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