古墳時代はここから始まった?纏向古墳群(奈良県桜井市)にある6基の前方後円墳【後編】:2ページ目
纏向石塚古墳
●墳形:纏向型前方後円墳
●全長:約93メートル
●築造年代:約210年頃
●主な出土品:朱塗り鶏形木製品、孤文円板、木柱、土師器など
●被葬者: 不明
西暦180年まで遡る纏向1類土器を出土したことから、3世紀前半の築造と考えられる最古級の前方後円墳(纏向型前方後円墳)です。
副葬品の孤文円板は、吉備地方の特殊器台につけられた特殊な文様と同じ文様が刻まれており、吉備との関係が考えられます。また、朱に塗られた鶏形木製品は、孤文円板とともに葬送儀礼に使われたのではないかと推測されています。
纏向矢塚古墳
●墳形:纏向型前方後円墳
●全長:約96メートル
●築造年代:約230~290年頃
●主な出土品:土器
●被葬者: 不明
2007年に桜井市教育委員会により、前方部の調査が行われ纏向型前方後円墳と確認されました。後円部頂には板石が散乱していることから、板石積竪穴石室の存在が推測されます。今後の発掘結果が待たれる古墳です。