五色の短冊って何色?飾るのはいつ?七夕の由来
幼い頃、七夕が近づくと庭先に立てた笹に、願い事を書いた短冊を飾った思い出があります。七夕は神事の一つで、短冊を笹に飾る風習は江戸時代に始まりました。
夏越の大祓いに設置される「芽の輪」の両脇の笹竹に因んでいます。世界中で、短冊を飾るのは日本だけです。
≪芽の輪≫
ところで、たなばたの歌詞にもある『五色の短冊』って何色をさしているか、ご存知でしょうか。この五色とは、五行説から由来しているもので緑・紅・黄・白・黒の五色になります。
『平家物語』によると、貴族が詩歌、裁縫、染織などの技芸上達を願ったといわれています。その後、江戸時代になると庶民にも広まり、手習い事の願掛けとされていました。
では、願い事を書いた短冊は、いつ笹に飾るのでしょう。七夕は七月七日。しかし、七日に飾れば良いというわけではないようです。
先述の通り、七夕は神事の一つ。神事は「夜明けの晩」に行うことが多いのです。「夜明けの晩」とは、深夜一時頃。つまり、六日の夜から七日の早朝にかけて飾ることになります。
また午前一時頃は、空の天頂付近に牽牛星、織女星が上り、天の川とあわせ三つが最も見頃になる時間帯でもあります。
雨が降ると天の川が増水し、二人が会えなくなると言われています。彦星と織姫が短冊に書くのは、やはり対岸にいる恋人に会えますように…ということでしょうか。