いつから「牛」や「馬」は日本に存在していたのか?実は驚くほど古かった!両者の歴史に迫る:2ページ目
遺跡に残るウマ・ウシの痕跡
遺跡から馬具が多数出土するようになるのは、四世紀末のものからです。
また、五世紀前半の応神天皇の陪塚などからも副葬品とし馬具が出土しています。さらに五世紀中頃になるとウマの骨格が出土し、古墳の副葬品としても鞍鐙などの馬具、馬形埴輪の出土も増えます。
以上のようなことから、日本で乗馬の習慣が始まったのは、四世紀末のことと考えられているのです。
次にウシですが、前述の『魏志倭人伝』に倭国にはウシやウマ、ヒツジ、トラ、ヒョウはいないと書かれていることから、この記述を信じると三世紀の日本には、ウマ同様にウシもいなかったことになります。
しかしその一方で、三世紀半ば以前の弥生時代、すでにウシが飼われていたという説もあります。当時のいくつかの遺跡から、ウシの骨や歯が出土しているからです。
しかし、これについては後世のものが混入したという意見もあり、日本でいつからウシが飼われるようになったかは定かではありません。