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「武士」のルーツは”地方の無法者”ではない!実は朝廷や皇族と密接な関係にあった武士の実態【前編】

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武士イコール無法者?

武士というと、次のようなイメージを抱いている人も多いと思います。

・東国の農民たちが自分の土地を守るために武装した。
・中央の権力が届かぬのをよいことに、地方に無法な集団を形成していた。

実際、教科書の記述を見ると、「武士のおこり」を10世紀ごろとし、「地方豪族や有力農民は、勢力を維持・拡大するために武装するようになり、各地で紛争が発生した」(『詳説日本史B』 山川出版社)と記されていて、上記のようなイメージと結びつきやすくなっています。

もちろん、こういった人たちも武士ですが、教科書では彼らのことは他の武士と区別して「兵」と呼んでいることに注意が必要です。

ここでひとつ考えてみたいのは、「承平天慶の乱(平将門・藤原純友の乱)」「平忠常の乱」「前九年合戦(前九年の役)」「後三年合戦(後三年の役)」に登場する武士たちの「棟梁」は、自分の土地を守るために武装した、地方の無法集団のリーダーだったのでしょうか。

3ページ目 棟梁たちの正体

 

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