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かつて日本では血が売られていた!?現在の献血制度の歴史をたどる

かつて日本では血が売られていた!?現在の献血制度の歴史をたどる

輸血・献血・売血

皆さんは血液銀行をご存じでしょうか? 現代の献血体制の前身となったものです。その設立までの経緯と、現代につながる歴史を追ってみましょう。

日本で輸血が行われるようになったのは1919年、わずか100年前の出来事でした。

実は1930年に狙撃された浜口雄幸首相や、二・二六事件で襲撃を受けた鈴木貫太郎は、輸血によって一命を取り留めています。特に浜口首相の事件は、献血が人々に知れ渡る大きなきっかけとなりました。

初めの頃の輸血は、血液の提供者から患者の体内に直接血液を送るという方法でした。しかし梅毒の感染事故が起きてしまい、安全面で問題視されるようになります。

そこで1952年に、安全な保存血液の製造など、血液関連の事業を全般的に行う組織が、厚生省が主体となって作られました。それが日本赤十字社の東京血液銀行です。

東京血液銀行は、現在の赤十字血液センターの前身でもあります。またこの頃、民間の血液銀行も設立され、こちらでは血液をお金で買い取る売血が行われていました。

当時の日本は不況真っ只中で、多くの人は、血液を提供しても一銭にもならない赤十字の血液銀行よりも、血液を買い取ってくれる血液銀行の方へ行くようになります。

このため、赤十字社の血液銀行では、血液の安定した供給が難しくなってしまいました。

2ページ目 赤十字血液センターの誕生

 

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