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そうだったの!?七福神のなかで日本の神は一人だけ?知っているようで知らない七神の由来とは

そうだったの!?七福神のなかで日本の神は一人だけ?知っているようで知らない七神の由来とは

福禄寿南極老人星を神格化した道教の神です。寿老人と同一神とされることもある。長寿と福禄をもたらすとされています。ちなみに南極老人星とは、カノープスと命名されている恒星で、1等星の一つ。シリウスに次いで全天で2番目に明るい星です。

歌川国芳やめぇwww 七福神の福禄寿の頭をネタにした「福禄寿あたまのたわむれ」が最高すぎる!

先の記事でも紹介しましたが、人々から親しみ愛されている神様といったら七福神。[insert_post id=88240]七福神は福をもたらしてくれる神様として信仰されており、全国にたく…

寿老人同じく道教の神で南極老人星の化身。を好み頭の長い長寿の神とされています。
このカノープスという星ですが、紀元前97年・中国最古の歴史書である『史記』では、「この星が現われた時は天下泰平となり、現われないと兵乱が起こる」と書かれています。吉兆の星なのですね。

布袋の末期、明州に実在したといわれる仏教の禅僧で、出身地も俗姓も不明。常に頭陀袋(僧侶が托鉢する際の袋)を背負っていたことから布袋と呼ばれるようになったといいます。寺に住まず、方々を歩きながら修業したといいます。いつしか菩薩の化身と崇められるようになりました。

ではなぜこれらの神が一括りにされたのでしょうか。

毘沙門天は、平安時代以降に信仰が盛んになり、そこに恵比寿・大黒を加えて三神が篤く信仰されていました。そして室町時代に中国から仏教の布袋、道教の福禄寿・寿老人が伝来します。

それらをまとめて「七神」と崇め始めたのは、近畿地方から始まったといわれていますが、はっきりとわかっていません。

しかし仏教の一つ大乗仏教の経典『仁王般若経』の中に、「七福促進 七難減退」という言葉が書かれていることから、この考えが基となってご利益のある神があてはめられていったとも考えられています。

この「七福促進 七難減退」とは、教えを信じて教え通り行いをただせば、七つの厄災を払い七つの幸福が手に入るという指南です。

方々の庶民の間で篤く信仰されていた神を「いっそのこと、まとめて信仰すればご利益も高まるよね?」というノリで、自然と始まったのかもしれませんね。ともかくも、さまざまな由来の神を衝突させることなく受け入れるストライクゾーンの広さが、日本らしいですね。七福神はまさにその象徴ともいえます。

参考:マンガで教養やさしい仏像(朝日新聞出版)ほか

 

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