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「鎌倉殿の13人」尼将軍・政子の伝説が幕開け!第46回放送「将軍になった女」予習

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鎌倉殿の夢、潰えたり……阿野時元の謀叛

鎌倉でそんな話しが進んで(足踏みして?)いる中、駿河国阿野荘(現:静岡県沼津市)では阿野時元(演:森優作)が「鎌倉殿に、俺はなる!」とばかり謀叛を起こしました。

未剋。二品御帳臺内。鳥飛入。申剋。駿河國飛脚參申云。阿野冠者時元〔法橋全成子。母遠江守時政女〕去十一日引率多勢。搆城郭於深山。是申賜宣旨。可管領東國之由。相企云云。

※『吾妻鏡』建保7年(1219年)2月15日条

「きゃっ!?」

2月15日の午後2:00ごろ(未刻)、政子(二品-にほん。ここでは従二位のこと)の寝所に鳥が舞い込む珍事(たぶん凶兆)が発生。午後4:00ごろ(申刻)になって今度は使者が舞い込みます。

「申し上げます!駿河国で阿野冠者(時元)殿が2月11日に兵を挙げて山砦に立て籠もりました!」

朝廷に対して宣旨を求め、東国の管領=鎌倉殿にしてもらおうと企んでいるとのこと。

依禪定二品之仰。右京兆被差遣金窪兵衛尉行親以下御家人等於駿河國。是爲誅戮阿野冠者也。

※『吾妻鏡』建保7年(1219年)2月19日条

「これは捨て置けません。右京兆(義時)、兵を出しなさい!」

「ははあ」

政子に命じられた義時は、さっそく金窪行親(かなくぼ ゆきちか)に命じて駿河国へ派兵しました。行親の軍勢は2月22日に到着、たちまち時元を滅ぼします。

發遣勇士到于駿河國安野郡。攻安野次郎。同三郎入道之處。防禦失利。時元并伴類皆悉敗北也。

※『吾妻鏡』建保7年(1219年)2月22日条

文中の安野は阿野のこと。また安野(同)三郎入道とはかつて京都で殺された頼全(演:小林櫂人)です。安野次郎(阿野頼高)ともども故人なので「~之處(のところ)」とあるのは単に所領を指しているのでしょう。

「無念……っ!」

時元は自刃して果て、翌2月23日には鎌倉へ戦果が報告されました。

酉刻駿河國飛脚參着。阿野自殺之由申之。

※『吾妻鏡』建保7年(1219年)2月23日条

かくして時代の徒花と散っていった時元。果たして、謀叛をそそのかした母の実衣(演:宮澤エマ)がどうなるのか、楽しみですね。

3ページ目 どうする義時……地頭改補の院宣

 

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