「鎌倉殿の13人」がんばる実朝、苦悩する義時、そこへ近づく“第3の女”のえ…第34回放送「理想の結婚」振り返り:4ページ目
やっぱり茸が好きな女子なんていない!?第3の女“のえ”裏の顔
「人の一生ってね、一人で生きていくには重すぎる。支えてくれる人がいた方がいい。絶対に」
などとしんみり宣いながら、日々の非道に葛藤する義時に接近を果たした“のえ”。初めて「茸が大好き」と言われた時に義時が見せたあの表情と言ったら、もう。
そんなに瞳を潤ませるほどかと思ってしまいますが、やっぱり今までの女性に茸を拒絶されてきたぶん、感激も一入だったのでしょうか。
ついに茸好きな女子(おなご)来た!と思ったのも束の間、裏ではやっぱり茸が嫌い。義時に近づくのは権力が目当ての俗物に過ぎませんでした。
八田知家はあれほど絶賛していましたが、まぁ現実はそんなもの。しかし「お前が断るなら俺が名乗りを上げてもいい」なんて言っていましたが、八田殿は保元の乱(保元元・1156年)時点で現役でしたから、実際にはもう60~70代以上(生年不詳)。
老いてなお盛んと言うべきか、まぁ大河ドラマの演出だから野暮は言いっこなしにして、とりあえず胸元が毎回セクシーで目のやり場に困りますね。
話を戻しまして。しかし現代の私たちだって、たとえ好きでなくても頂き物はとりあえず「嬉しいです。ありがとうございます」くらいの社交辞令は口にするもの。あのくらいでコロッと傾いてしまう義時が悪いのです。
まだ幼い北条朝時(ともとき、義時の次男)や北条重時(しげとき。同じく三男)兄弟もすっかり懐いていい感じですが、裏の顔を見てしまった北条泰時(演:坂口健太郎)は気が気ではありません。
来週からは、義時が満面の笑みを湛えてどっさりと茸を用意し、それに内心辟易しつつも「まぁ嬉しい」と(結婚までは)我慢する“のえ”が見たいものです。
ちなみに“のえ”は『吾妻鏡』では伊賀の方(伊賀氏)などと呼ばれるように、伊賀朝光(いが ともみつ)の娘。朝光が二階堂行政(演:野仲イサオ)の娘を娶ったため、行政の孫娘と紹介されています。
“のえ”の兄弟には伊賀光季(みつすえ)らがおり、光季は後に承久の乱で壮絶な最期を遂げるのですが、果たしてそれは魅せてくれるのでしょうか(そもそも登場するのでしょうか)。今から楽しみでなりません。