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平賀朝雅が犯人だった?北条政範の急死

さて、御台所を迎えようと京都へやってきた北条政範(演:中川翼)。『吾妻鏡』では道中既に発病し、京都へ着いて間もなく亡くなってしまうのですが、作中では元気いっぱいの到着でした(ちょっと嬉しかったです)。

しかし笑顔で迎える京都守護の平賀朝雅(演:山中崇)は源仲章(演:生田斗真)より何か“よいもの”を渡されており、“それ”によって政範は非業の死を遂げてしまったようです。

御所では貝合わせを楽しんでいた後鳥羽上皇(演:尾上松也)とその乳母・藤原兼子(演:シルビア・グラブ)、そして慈円(演:山寺宏一)。

蛤の貝殻は昔から薬を入れる容器としても用いられて来ましたから、これは毒薬を暗示しているのではないでしょうか。

それとなく執権への野心を焚きつけ、「もしも政範殿が、急な病で亡くなられたら……」「そして京都から御台所を自身でお連れしたら……」時政は義時よりもきっと朝雅を後継者に選ぶはず。

果たしてそそのかされた朝雅は犯行に及んだ、という次第。『吾妻鏡』では単なる病死としているところを、次なる争いの火種に育てる巧みな脚本でした。

ちなみに京都滞在中、朝雅は畠山重保(はたけやま しげやす。六郎、畠山重忠の嫡男)と口論をしたことが『吾妻鏡』に記録されています。

口論の理由は記されていません。あくまで推測ながら、本作では政範の死に絡んで重保が何か知ってしまった……などとするのではないでしょうか。

国許では重忠と時政が武蔵国をめぐって対立、そして京都では重保と朝雅が口論を惹き起こし、それがかの悲劇を生み出していくのでした。

4ページ目 やっぱり茸が好きな女子なんていない!?

 

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