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尊王攘夷運動が激しくなった幕末、粛清の対象となった「安政の大獄」の被害者たち【後編】

尊王攘夷運動が激しくなった幕末、粛清の対象となった「安政の大獄」の被害者たち【後編】:3ページ目

日下部伊三治(くさかべいそうじ)

父は薩摩藩より脱藩して水戸藩にいたため、始めは水戸藩士として水戸斉昭に仕え、後に薩摩藩士として復帰。水戸と薩摩に顔が利き、将軍後継問題など攘夷派として奔走しました。戊午の密勅を水戸藩へ届けたのが引きがねとなり捕縛されます。激しい拷問を受けた末に獄中で病にかかり、帰らぬ人となりました。享年46歳。

他にも西園寺家家臣の藤井直弼(ふじいなおすけ)や清水寺成就院坊の近藤正慎(こんどうしょうしん)、月照(西郷隆盛らと親交のあった幕末の尊王攘夷派僧侶で最期は入水自殺)の弟の信海(しんかい)、与力の中井数馬(なかいかずま)らが尊王攘夷志士として安政の大獄で連座し、獄死しています。

まとめ

今回は、前編・後編に渡って安政の大獄で粛清となった志士達を紹介しました。安政の大獄は、権力者が意見の異なるものに対して、粛清や謹慎、隠居、御役御免など厳しく弾圧した事件です。

志を貫いた結果の理不尽な安政の大獄での処罰は、後に続く多くの志士たちの討幕への機運をより一層奮い立たせました。

 

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