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カネはあっても食べ物が…江戸時代の大飢饉は行きすぎたコメ経済がもたらした?

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生活の大半をコメ(≒それを売ったカネ)に依存してしまうと、いざ凶作となった時に慌てて雑穀を買おうとしても供給が追いつかず、食べるモノがなく、カネを抱えたまま餓死することになります。

(※)これを極端に推し進めたのがプランテーションであり、西欧列強に征服された現地では、高く売れる商品(例:セイロン島の紅茶など)ばかりを作らされ、人々は絶えず飢餓と貧困に苦しめられたのでした。

だから、経済的には不利であっても、いざ有事に食いつなげるだけの雑穀も作っておくことが大切で、そういう備えが出来ていた藩は、いざ飢饉に見舞われても被害を最小限に抑えることが出来たのです。

終わりに

「カネさえあれば、いつでも何でも好きなだけ買える」……とかくカネが万能視されがちな昨今ですが、ひとたび作物が穫れなくなれば、いくらカネがあっても飢えてしまう社会の上に、私たちの生活は成り立っています。

もちろんカネも大事ですが、みんなで助け合い、いざ有事にも食糧を確保できるリスク対策を頭の片隅においておきたいものです。

※参考文献:
清水克行・高野秀行『世界の辺境とハードボイルド室町時代』集英社インターナショナル、2015年8月

 

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