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実は心眼の使い手だった!?新選組の独眼竜「平山五郎」の生涯【四】

実は心眼の使い手だった!?新選組の独眼竜「平山五郎」の生涯【四】:2ページ目

士道ニ背キ間敷事…局中法度の制定

見てくれが整ったら、次は中身も会津藩のお預かりにふさわしく、規律も正していかねばなりません。

……という訳で、壬生浪士組のルール(隊規)である局中法度(きょくちゅうはっと)が以下の通り定められました。

一、士道ニ背(そむ)キ間敷(まじき)事
(意訳:武士らしくない事をするな)

一、局ヲ脱スルヲ不許(ゆるさず)
(意訳:壬生浪士組からの脱走は許さない)

一、勝手ニ金策(きんさく)致不可(いたすべからず)
(意訳:無断で借金をするな)

一、勝手ニ訴訟取扱不可
(意訳:無断で訴訟を仲裁するな)

一、私(わたくし)ノ闘争ヲ不許
(意訳:任務によらない個人的な闘争=喧嘩をするな)

右条々相背候者(あいそむきそうろうもの)切腹申付(もうしつくる)ベク候也
(意訳:これらに違反した者には切腹を申しつける)

これは試衛館派の副長・土方歳三(ひじかた としぞう)と山南敬助(やまなみ けいすけ)による考案とされ、後に水戸派を粛清する布石となるものでした。

脱走や私闘の禁止に加え、勝手な金策(≒恐喝)や訴訟の仲裁(≒手数料稼ぎ)と言った資金源を断たれてしまった水戸派は、すっかり羽振りが悪くなります。

「おい五郎、お前ぇ勘定方も(兼務で)やってンだから、ちょっとくらい融通(まわ)せよ!」

平間重助からどつかれた五郎ですが、隊の資金を着服しようものなら、それこそ切腹です。

「馬鹿野郎、両単位でくすねりゃバレて切腹、バレねぇようなハシタ金じゃあくすねる意味がねぇだろう……まぁ、そのうち芹沢先生や新見先生が手を打ってくれるだろうから、とりあえずは少ねぇ給金で我慢しとけ」

「ちぇっ、シケてやがンな……」

ひとまず引き下がった重助ですが、この頃から水戸派はジワジワと締め上げられていくのでした。

3ページ目 御前試合で剣術の腕前を披露

 

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