今さら聞けない「土用の丑の日」って何?そして2013年の丑の日はいつ?
皆さんは「土用の丑の日」と聞いて、どの季節を思い出しますか?鰻とともに「夏」を思い出す方が多いと思うのですが、実は「土用の丑の日」は年に四回あるのです。春夏秋冬に一度ずつあり、まれに二回目の丑の日がある季節もあります。それを「二の丑」と言います。
では、何故「土用の丑の日」と聞くと「夏」を思い出すのでしょう。梅雨が明ける頃、日本では「土用の丑の日」に栄養豊富な鰻を食べ、暑い時季を乗り越える為の栄養をつける風習があります。始まりは1772年~1788年頃だといわれています。
商売がうまくいかない鰻屋の為に、平賀源内が発案したという話は有名ですが、一説によれば「丑の日に、頭に『う』のつく食べ物を口にすれば、夏負けしない」という風習があったそうで、鰻以外にも梅干や瓜といった例もありました。しかし、現代ではその名残は見られていません。
「土用の丑の日」に鰻を食べるのとは違いますが、実は意外なところでも「土用の丑の日」限定の風習があったのです。
新撰組副長・土方歳三の生家は「石田散薬」という薬を、約250年間製造・販売していました。薬事法が改正された1948年(昭和23年)まで作られていました。
この「石田散薬」、原料は「牛革草」です。ミゾソバのことで、土方家のすぐ近くの多摩川の支流に生えているのを、年に一度「土用の丑の日」に収穫していたそうです。
≪ミゾソバの花≫
実は、この「石田散薬」。まだ少しだけ現存している物があるのです。それは、1948年の薬事法改正頃に作られていたもので、土方歳三資料館で、今でも保存しているそうです。
当時の成分分析によれば「無効無害」だそうで、薬としての科学的根拠は無さそうですが、子孫の方々も「古すぎて恐いので、口にしたくない」そうです…。さすがに、そうですよね。
今夏の土用の丑の日は、7月22日(月)です。二の丑が8月3日(土)。ちなみに秋の土用の丑の日は10月26日(土)。ぜひ、鰻を食べて元気になってください。そして、元気がありあまっているようでしたら、川原にミゾソバを探しに行くというのも、ありかもしれません。