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宮中で再会し再燃?清少納言と元夫の不思議な仲。離婚しても「兄」「妹」と呼び合っていた

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2人の関係の終わり

そんなふうに良好な関係が続いていた清少納言と則光でしたが、 皇后定子の兄・伊周の逮捕、定子の出家と中宮職への復帰などの一連の政治的な動乱の中で、最終的には決別を迎えることとなりました。

『枕草子』第80段によれば、少し2人が疎遠になっていたある日、則光からこんな手紙が届いたとのこと。

「便なきことなど侍りとも、なほちぎりきこえし方は忘れ給はで、よそにてはさぞ見給へとなむ思ふ」
(不都合なことなどがありましても、やはり昔の仲は忘れないでください。よそでは今まで通り、あれは元夫で兄貴分の則光だと見ていてください)

つまり、表向きは今まで通り仲の良いきょうだい分のような付き合いをして欲しいが、内々の関係は解消しようということ。

ちょうどこの時期に、出家によって失脚したと思われていた定子が、中宮復帰の準備段階として「職の御曹司(しきのみぞうし)」と呼ばれる中宮職の事務局の建物に移りました。そのため、 清少納言を道長側に引き抜こうと画策していた則光の上司の藤原斉信に、彼女が明らかに「敵」と認識されてしまい、則光は非常に複雑なやりにくい立場となってしまったのです。

則光のこの手紙を受け取った清少納言は、 彼がいつも「自分のことが好きなら、歌を送って欲しくない。もう縁を切るというときに歌を送ってくれ」と言っていたことを思い出し、手紙の返事を歌で返しました。

しかし則光からの返事はなく、2人の縁はそのまま終わってしまったのでした。

参考文献

 

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